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更新日:2008年11月30日
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離婚に関する基礎知識

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離婚手続・慰謝料請求の代行についてはこちらをご覧下さい


1:離婚とは  2:離婚の理由と離婚件数  3:離婚の種類  4:法定離婚原因  5:婚姻費用
6:養育費  7:慰謝料  8:財産分与  9:年金分割制度  10:離婚協議書




1 離婚とは?


離婚とは、夫婦が法律上(戸籍上)成立している婚姻関係を、将来に向かって
解消することをいいます。
内縁関係(事実婚といいます)は法律上(戸籍上)婚姻が成立していないので、
離婚とはなりません。
詐欺や無効による婚姻関係の消滅である「婚姻無効」や「婚姻の取消し」とは
異なります。

離婚は、原則として両当事者の合意により、離婚届を市区町村に提出するだけ
で成立します。
※両当事者の合意による離婚を「協議離婚」といいます。
子供がいる場合には親権者を定めて記載しなければなりませんが、離婚の理由
も慰謝料や財産分与の有無も一切問われません。

判例上も届出をする意思があれば良い(形式的意思説といいます)とされ、債権者
からの強制執行を回避することが目的であろうが(大審判昭16.2.3)、生活保護
費の支給を受けることが目的であろうが(最判昭57.3.26)、離婚届を提出する意
思があれば離婚は有効に成立するとしています。



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2 離婚の理由と離婚件数


  離婚の理由については、協議離婚の場合には離婚理由が問われず、申告もされ
  ないため、正確なデータの把握が不可能なために不明ですが、離婚調停におけ
  る申立理由によると、離婚理由は以下のようになっています。

離婚調停の申立理由ランキング(順位)
女性の場合 男性の場合
第1位 性格が合わない 性格が合わない
第2位 夫が暴力を振るう 妻の異性関係
第3位 夫の異性関係 妻が家族親族と折り合いが悪い
第4位 夫が生活費を渡さない 妻が浪費する
第5位 夫からの精神的虐待 妻の異常性格



年間離婚件数は1960年代までは数万件で推移していました。
それが、1970年代に10万件を突破してからは年々増加するようになりました。
バブル期(昭和58年から平成2年)は一時減少しましたが、その後また増加を
続け、平成14年には28万9836件を記録しました。
ここ数年間は減少傾向にありますが、それでも毎年25万組以上(50万人以上)
の夫婦が離婚をしています。

  平成19年は 25万5000組、平成18年は 25万7475組となっています。
  人口千人あたりの離婚率は1999年以降は常に2%を超えています。
  計算上は、2分間に1組が離婚をしていることになります。
  ※『厚生労働省 平成19年人口動態統計の年間推計』より
    http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei07/index.html

  また、婚姻件数に対する比率も30%台で推移しており、婚姻届3件に対して離婚届
  が1件という、非常に大きな割合を占めております。

統計表
第1表 人口動態総覧の年次推移 より
年  次 婚姻件数 離婚件数 対婚姻率
1947 昭和22年 934,170 79,551 8.52%
1948   23 953,999 79,032 8.28%
1949   24 842,170 82,575 9.81%
1950   25 715,081 83,689 11.70%
1951   26 671,905 82,331 12.25%
1952   27 676,995 79,021 11.67%
1953   28 682,077 75,255 11.03%
1954   29 697,809 76,759 11.00%
1955   30 714,861 75,267 10.53%
1956   31 715,934 72,040 10.06%
1957   32 773,362 71,651 9.26%
1958   33 826,902 74,004 8.95%
1959   34 847,135 72,455 8.55%
1960   35 866,115 69,410 8.01%
1961   36 890,158 69,323 7.79%
1962   37 928,341 71,394 7.69%
1963   38 937,516 69,996 7.47%
1964   39 963,130 72,306 7.51%
1965   40 954,852 77,195 8.08%
1966   41 940,120 79,432 8.45%
1967   42 953,096 83,478 8.76%
1968   43 956,312 87,327 9.13%
1969   44 984,142 91,280 9.28%
1970   45 1,029,405 95,937 9.32%
1971   46 1,091,229 103,595 9.49%
1972   47 1,099,984 108,382 9.85%
1973   48 1,071,923 111,877 10.44%
1974   49 1,000,455 113,622 11.36%
1975   50 941,628 119,135 12.65%
1976   51 871,543 124,512 14.29%
1977   52 821,029 129,485 15.77%
1978   53 793,257 132,146 16.66%
1979   54 788,505 135,250 17.15%
1980   55 774,702 141,689 18.29%
1981   56 776,531 154,221 19.86%
1982   57 781,252 163,980 20.99%
1983   58 762,552 179,150 23.49%
1984   59 739,991 178,746 24.16%
1985   60 735,850 166,640 22.65%
1986   61 710,962 166,054 23.36%
1987   62 696,173 158,227 22.73%
1988   63 707,716 153,600 21.70%
1989 平成元年 708,316 157,811 22.28%
1990   2 722,138 157,608 21.83%
1991   3 742,264 168,969 22.76%
1992   4 754,441 179,191 23.75%
1993   5 792,658 188,297 23.76%
1994   6 782,738 195,106 24.93%
1995   7 791,888 199,016 25.13%
1996   8 795,080 206,955 26.03%
1997   9 775,651 222,635 28.70%
1998   10 784,595 243,183 30.99%
1999   11 762,028 250,529 32.88%
2000   12 798,138 264,246 33.11%
2001   13 799,999 285,911 35.74%
2002   14 757,331 289,836 38.27%
2003   15 740,191 283,854 38.35%
2004   16 720,417 270,804 37.59%
2005   17 714,265 261,917 36.67%
2006   18 730,971 257,475 35.22%
2007   19 714,000 255,000 35.71%
注:昭和47年以前は沖縄県を含まない。
  平成18年までは確定値、平成19年は推計値。




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3 離婚の種類


「離婚」には、4種類の類型があります。


@協議離婚     


  離婚の理由を問わず、両当事者の合意により、離婚することが出来ます。
  離婚届を提出するだけで離婚は成立となります。
  これを協議離婚といいます。
  実際の離婚は90%がこの「協議離婚」によって成立となっています。
  ※協議離婚は、慰謝料や財産分与の額を定める必要がなく、離婚届の提出だけ
    で成立しますので、慰謝料や財産分与の額は別途に定める必要があります。
    あとから「言った言わない」でもめるケースがよくありますので注意が必要です。
    紛争を未然に防止するため、「離婚協議書」を作成しておくことをお薦めします。
  ※未成年の子供がいる場合は、どちらか一方を親権者と定めなければ離婚届は
    受理されません。


A調停離婚


  両当事者の一方が離婚に同意しない、または慰謝料や財産分与の額、親権などで
  合意がつかない場合は家庭裁判所に調停の申立をしなければ離婚は成立しません。
  調停離婚では、弁護士などの専門家が調停委員として間に入り、両当事者の言い
  分を聞き、専門的な判断をアドバイスしながら両当事者の合意を得ることを目的とし
  ます。
  調停によって成立した離婚を「調停離婚」といいます。
  裁判と違い、あくまで両当事者が合意しなければ調停離婚は成立とはなりません。
  ※特段の理由がない限り、調停を経ないでいきなり裁判を起こすことは出来ません。
    このことを「調停前置主義」といいます。


B審判離婚


  両当事者の同意が得られない場合でも、家庭裁判所は両当事者や子供の事情等を
  総合的に判断し必要と認める場合には、離婚の審判を下すことが出来ます。
  この「審判」によって下された離婚のことを「審判離婚」といいます。
  審判が下されてから2週間以内に異議の申立がなされなければ審判は確定します。
  ※審判が確定してから10日以内に審判書正本と確定証明書、戸籍謄本を、離婚届と
    一緒に申立人の居住地または本籍地を管轄する市区町村に提出することによって
    離婚は成立となります。


C裁判離婚


  協議や調停、または審判によって離婚が成立しない場合には、裁判によって離婚を
  求めることが出来ます。
  ただし、裁判の場合には、法定離婚原因に該当する事実がないと離婚は認められ
  ません。
  また、有責配偶者(離婚の原因をつくった側)からの離婚請求は原則として認められ
  ません。
  判決が下されてから2週間以内に控訴の申立がなされなければ判決は確定します。
  裁判による離婚は、離婚全体の1%程度しかありません。
  ※判決が確定してから10日以内に判決正本と確定証明書、戸籍謄本を、離婚届と
    一緒に申立人の居住地または本籍地を管轄する市区町村に提出することによって
    離婚は成立となります。



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4 法定離婚原因


裁判上の離婚が認められるためには、「法定離婚原因」がないとなりません。
法定離婚原因には、以下の5種類があります。


@ 不貞行為


   配偶者以外の異性と性的関係をもつことを不貞行為といいます。
   プラトニックなもの(ラブレターの交換等)は不貞行為とはなりません。


A 悪意の遺棄


  生活費を渡さない、正当な理由無く同居に応じない、虐待によって一緒に生活が
  出来ない、などを「悪意の遺棄」といいます。


B 3年以上の生死不明


  生死が不明な状態が3年以上続いている状態のことです。
  行方不明の場合には家庭裁判所へ「失踪宣告」をする必要があります。