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TOP > 離婚に関する基礎知識7/11
| 1:離婚とは | 2:離婚の理由・件数 | 3:離婚の種類 | 4:法定離婚原因 |
| 5:婚姻費用 | 6:離婚の慰謝料 | 7:財産分与 | 8:子供の養育費 |
| 9:親権・監護権 | 10:年金分割制度 | 11:離婚協議書 |
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離婚の財産分与とは、婚姻中に夫婦で築きあげた財産の清算・分配のことです。 離婚をした者の一方は、相手方に対して財産分与を請求することが出来ます(民法第768条)。 ひとくちに「財産分与」といっても、以下の4種類の類型から成り立っています。 (1)清算的財産分与 (2)扶養的財産分与 (3)慰謝料的財産分与 (4)婚姻費用清算の財産分与 |
清算的財産分与とは、純粋に、夫婦が協力して築きあげた財産を平等に分配することをいいます。
この①「清算的財産分与」が原則であり、以下の②~④はこの①を補足するものです。
財産の名義が単独名義になっていたとしても共同して築きあげた財産は等分するのが原則です。
但し、婚姻前から片方が有していた財産や相続した財産、片手間に副業して得た収入などは「特有財産」とされ、清算的財産分与に含まれません。
扶養的財産分与とは、「離婚後扶養」などともいいますが、離婚することによっていずれか片方が経済的に窮する場合などに扶養の意味で財産を分与することをいいます。
専業主婦が幼児を抱えているために職に就けない、などの事情がある場合には、夫にはこれを扶養すべき義務があります。
ただし、経済的自立の目処がたつまでの保障であり、経済的に窮する状態にない場合には、この扶養的財産分与は行う必要がありません。
扶養的財産分与の場合には、慰謝料とは異なり、支払総額が確定しないことも許されます。
※例:再婚するまで月10万円づつ支払う
就職が決まるまで月10万円づつ支払う
など。
| 札幌地裁 昭和44年7月14日判決 |
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結婚後10年してから精神病を発症し禁治産者となった妻に対し、夫が離婚訴訟を提起。 裁判所は、「妻に自活能力が皆無であり、夫は経済的状態の許す範囲において、離婚後の扶養をするに必要な限度で財産分与をなす義務がある」と判断し、死亡に至るまで月額2万円の支払いを命じた。 |
慰謝料的財産分与とは、慰謝料と財産分与の額や割合を定めず、一括して分与することをいいます。
慰謝料の算出が困難な場合などはこの慰謝料的財産分与によって一括して分配・清算を行います。
名目上の如何を問わず、判例上、当事者間の財産分与の額から推測して、慰謝料も含まれていると判断出来る場合には、別途に慰謝料の請求を行うことは出来ないとされています。
婚姻費用清算の財産分与とは、離婚前に別居していて生活費(婚姻費用といいます)を渡してもらえなかったなどという場合に、この生活費(「婚姻費用」)も含めて行う財産分与のことをいいます。
婚姻生活の費用は、夫婦の資産、収入その他一切の事情を考慮して分担する(民法第760条)
財産分与の対象となる財産は、離婚成立時の財産を基準に計算します。
しかし、離婚前に別居となった場合、通常は、別居時の財産を基準に財産分与の計算を行います。
ただし、別居後にも協力関係があったのであれば離婚成立時の財産が基準となります。
原則として、婚姻期間中に築き上げた財産は、名義の如何を問わず、すべて夫婦の協力によって形成された共有財産とされます。
ただし、一定の場合、特有財産といって除外されます。
財産分与の対象となる共有財産には、以下のものがあります。
退職金については、2~3年以内に支給予定で、かつ、支払われる可能性が高いこと、受取人に対する他方の貢献度が大きいこと、などの事情があれば、共有財産として、財産分与の対象となります。
もっとも、分与される時期は退職金が支払われた時、となることが多いようです。
特有財産とは、夫婦の一方が婚姻前から持っている財産、および婚姻中に自己の名義で得た財産のことをいいます。
特有財産は、離婚の財産分与の対象にはなりませんので、注意が必要です。
以下のようなものが、特有財産にあたります。
夫婦生活において必要な不動産や自動車のローン以外の借金(債務)は、特有財産(マイナスの財産)となり、財産分与の対象とはなりません。
ただし、他方が連帯保証人となっている場合には、いずれもが同等の責任を負うものであり、離婚しても責任を逃れることは出来ません。
財産分与の割合は、共稼ぎや共同経営する自営の場合には、通常、対等(半々)として計算します。
ただし、専業主婦(専業主夫)の場合には、判例上、貢献度に応じて、30%~50%とされることが多いようです。
財産分与は「身分行為」とされ、通常の売買などの財産行為とは異なり、原則として、債権者の権利を侵害する行為(詐害行為)とはされません。
しかし、社会通念上の許容範囲を超えた高額な分与である場合には、詐害行為として取り消される可能性はあります。
| 最高裁 昭和58年12月19日判決 |
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要旨 離婚に伴う財産分与は、財産分与についての法律の趣旨に反して不相当に過大であり、財産分与に仮託された財産処分であると認めるに足りるような特段の事情がない限り、詐害行為とはならない。 |
| 最高裁 平成12年3月9日判決 |
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要旨 離婚に伴う財産分与として金銭の給付をする旨の合意は、原則として詐害行為とはならない。しかしながら、民法767条3項の規程の趣旨に反してその額が不相当に過大であり、財産分与に仮託してされた財産処分であると認めるに足りるような特段の事情があるときは、不相当に過大な部分について、その限度において詐害行為として取り消されるべきと解するのが相当である。 |
詐害行為となるかどうかのポイントで重要なのは、以下の2点です。
1.離婚の時期,移転の時期
2.対象となる財産の金額
財産分与として取得した財産のうち、現金には、原則として税金は課せられません。
ただし、社会通念上の許容範囲を超えた高額であるような場合には、贈与税が課せられる可能性はあります。
財産分与のうち、不動産や株式などに関しては、時価で譲渡されたものとして、譲渡した側に譲渡所得税が課税されます。
また、不動産の場合には、所有権移転登記の登録免許税などがかかります。
離婚の財産分与請求権の時効は、離婚が成立してから2年間です。
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